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Amazon Connect

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API
Customer Success
7.6 /10

概要

Amazon Connect は AWS のクラウドコンタクトセンターです。音声、チャット、SMS、WhatsApp、メール、ルーティング、ワークフォースマネジメント、会話分析、AI エージェントを備え、すべてシート課金なしで分単位またはメッセージ単位で課金されます。もともとは Amazon 自身のリテール向けカスタマーサービスを支えるシステムとして始まり、2017 年に AWS のサービスとして提供が開始されました。AWS は 2025 年第 3 四半期の決算説明会で年間収益ランレート $1B を開示しており、公表されている顧客には Capital One、State Farm、Hilton、Air Canada、United Airlines が含まれます。

2026 年 4 月 28 日、AWS は Connect を 4 つの製品からなるファミリーに分割しました。コンタクトセンターは現在 Amazon Connect Customer となり、残りの 3 つは Connect Talent(大量採用向け。Amazon Connect Talent のエントリーで取り上げています)、Connect Decisions(サプライチェーン計画)、Connect Health(臨床文書作成と患者コーディネーション)です。このページでは、サポートチームや CX オペレーションチームが購入する部分である Connect Customer を扱います。

2026 年の変更点

  • NLX の買収。 AWS は 2026 年 4 月 23 日、ノーコードの会話型 AI ビルダーである NLX を買収しました。開発者だけでなくビジネスチームも AI セルフサービスのジャーニーを構築できる、というのが売り文句で、AWS は United Airlines が 12 か月ではなく 3 か月で本番稼働した例を挙げています。これはベンダーの主張です。6 月には、その流れを汲むビジュアルビルダー Agentic CX Designer と、音声通話を画面上の操作手順と連動させる Live Sync をプレビュー公開しました。
  • エージェント型音声の対応範囲が拡大。 2026 年 7 月 20 日のアップデートで、エージェント型音声はスペイン語、フランス語、ポルトガル語、日本語を含む 50 以上の言語に対応し、100 種類以上の新しい音声と、話速、音量、感情、ターンテイキングの制御が追加されました。
  • MCP はサーバーではなくツールレイヤー。 2025 年 11 月以降、Connect の AI エージェントは Model Context Protocol 経由でツールを呼び出せます。対象は、あらかじめ用意された Connect アクション、ツールとして公開した自社のフローモジュール、そして Amazon Bedrock AgentCore Gateway を通じた外部 API です。Connect は MCP を利用する側であり、Claude を接続できる MCP サーバーは提供していません。そのため mcp_available は false としています。
  • Voice ID は終了。 Connect の発信者音声生体認証機能は 2026 年 5 月 20 日にサポート終了となりました。AWS は AWS Marketplace の Pindrop、または SMS のワンタイムパスコードを案内しています。

料金の実態

AWS は Connect Customer の標準料金を公開しています。音声 1 分あたり $0.038、チャット 1 メッセージあたり $0.010、SMS またはサードパーティメッセージ 1 件あたり $0.014、メール 1 件あたり $0.080 で、シート、最低利用額、契約はありません。この料金には、AI エージェントとセルフサービス、会話分析と要約、リアルタイムのエージェントアシスト、予測とスケジューリング、評価が含まれます。電話回線料金は別途かかります。2026 年 9 月のサードパーティの料金表(Macha)によると、米国の番号は DID が $0.03/日、フリーダイヤルが $0.06/日、着信は DID で $0.0022/分、フリーダイヤルで $0.012/分、発信は $0.0048/分です。また Cases(1 件 $0.12)、Tasks($0.07)、Bedrock のモデル費用は別メーターとして記載されています。

同じ料金表には、より安価な Customer Basic モードも記載されています。音声 1 分あたり $0.018 で、各 AI 機能は個別課金(分析 $0.015/分、エージェントアシスト $0.008/分、予測とスケジューリング $27/エージェント/月、評価 $12/エージェント/月)、エージェント型の AI エージェントは含まれません。AWS 自身のページは Customer Basic へのリンクを掲載しているものの料金は記載していないため、試算の前にコンソールで確認してください。

「分単位課金のほうが安い」という売り文句が省いている計算があります。シート課金のプラットフォームは、エージェントが月に 20 時間の通話を処理しても 150 時間処理しても同じ料金です。Connect はすべての分に課金します。Five9 の Core シートの定価は $159/月で、これは Connect の約 4,200 分、つまり処理時間にして約 70 時間に相当します。1 日 6 時間の通話を 22 日間処理する 50 人の音声エージェントチームでは月に約 396,000 分となり、Connect の料金が約 $15,000、DID 着信の電話回線料金が $870 で、年間では約 $190K になります。これは Five9 の Core のシート料金だけの下限 $95K の 2 倍ですが、Connect の金額には Five9 が上位プランで販売している WFM、分析、AI がすでに含まれています。Connect が明確に有利なのは、季節変動の大きいトラフィック、稼働率の低いトラフィック、AI 主体のトラフィックです。AI で完結する通話のコストは DID の電話回線料金込みで約 $0.04/分で、典型的な Vapi や Retell の構築ではすべて込みで $0.09–$0.15/分かかります。

料金ページに載っていないコストはエンジニアリングです。Connect は AWS コンソールで設定し、Lambda、Lex、Bedrock で拡張します。AWS 認定パートナーか、本番稼働後にコンタクトフロー、IAM、CRM 連携を担当する専任の社内エンジニアのどちらかを予算に組み込んでください。

最適な用途

すでに AWS 上で運用しており、コンタクトフローを担当できるエンジニアが少なくとも 1 人いる CX オペレーションチームやサポートエンジニアリングチームに最適です。特に、季節的なピークがあるセンター、パートタイムや稼働率の低いエージェントが多いセンター、あるいは対応量の大部分を AI セルフサービスに移行する計画があるセンターでは、分単位課金のほうがアイドル状態のシートに料金を払うより有利です。

社内に AWS のスキルがなく、スーパーバイザーが初日から設定できるコンタクトセンターを求めているなら、見送ってください。パッケージ型の CCaaS のほうが早く本番稼働できます。

代替ツールとの比較

Genesys Cloud と Five9 は市場シェアのリーダーです。エージェントがシフトの大半で忙しく、定額のシート料金が分単位課金より安くなる場合や、スーパーバイザーがエンジニアリングへのチケットなしでルーティングや WFM を変更する必要がある場合は、こちらを選んでください。稼働率にばらつきがある場合や、AI が対応量の大半を担う場合は Connect を選んでください。アイドル状態のキャパシティにはコストがかからないためです。

NiCE CXone と Talkdesk は、AWS のプリミティブで構築するのではなく、業種別パッケージ(銀行、ヘルスケア、リテール)を既製品で使いたい場合に適しています。

Parloa と PolyAI は、最も急成長している AI ネイティブの音声エージェントベンダーです。音声エージェントの品質がプロジェクトのすべてであり、既存のコンタクトセンターの前段で運用するなら、このどちらかを選んでください。AI と人間のキュー、分析、課金を 1 つの AWS アカウントにまとめたいなら、Connect 自身の AI エージェントを選んでください。

エンジニアがおらずエージェントが 20 人未満なら、Dialpad のほうがシート課金と組み込み AI で早く本番稼働できます。

どれも当てはまらない場合は、現在のプラットフォームと並行して 1 つのキューを 1 か月間 Connect に載せてください。AWS Cost Explorer から分数、電話回線、Bedrock の料金をエクスポートし、シートあたりではなく解決したコンタクトあたりのコストで比較してください。

注意点

  • 分単位課金は忙しいエージェントほど不利になります。 稼働率の高いセンターでは、シート課金より Connect のほうが高くつくことがあります。対策:契約前に、現在のプラットフォームからエージェントごとの処理分数を 90 日分取得し、$0.038 に電話回線料金を加えた額を掛けてください。その結果がシート料金を下回るなら進めてください。下回らないなら、導入の根拠は AI による対応削減に頼ることになるため、それを別途試算してください。
  • SaaS へのログインではなく、AWS のプロジェクトです。 コンタクトフロー、Lambda 関数、IAM ロールの変更は開発者の作業であり、コンソールは AWS を理解していることを前提としています。対策:本番稼働後にフロー、Lambda 関数、IAM ロールを担当するエンジニアまたはパートナーを指名し、フローはコンソールでの手作業だけに頼らず、バージョン管理されたテンプレート(CloudFormation または Connect API)で構築してください。
  • メーターが増えていきます。 Connect の利用料、電話回線、Cases、Tasks、Customer Profiles、Lambda、Bedrock はそれぞれ別々に課金されます。対策:Connect を専用の AWS アカウントに置くかコスト配分タグを付け、想定月額の 80% で AWS Budgets のアラートを設定してください。
  • 機能は AWS のスケジュールで廃止されます。 Voice ID は 1 年前の告知を経て 2026 年 5 月に終了し、Zendesk は TTEC が構築した Amazon Connect 連携のサポートを 2027 年 4 月から終了します。対策:発信者認証と CRM 連携は自社で管理するインターフェースの背後に置き、AWS の「Services in Sunset」ページと Connect のリリースノートを四半期ごとに確認してください。