概要
Carefam は、常勤の臨床職・介護職を採用するためのサービスです。対象は RN、LPN、CNA、在宅介護ヘルパーに加え、NP、PA、理学療法士、LCSW です。2 つの要素を組み合わせています。1 つ目は人材ネットワークです。臨床職は無料でプロフィールを作成でき、Carefam は応募者の上位 25% だけを受け入れているとしています。雇用主は、50 以上の属性でマッチングされた事前スクリーニング済みの候補者を毎週まとめて受け取ります。2 つ目は、パイプラインを処理する会話型 AI エージェント群です。時間を問わないスクリーニング通話、資格確認、面接日程の調整、無断欠席を防ぐリマインダー、内定承諾の確認、そして採用後 90 日間のフォローアップまでを担います。複雑な判断や慎重さが求められる判断は人間に回されます。
Brooklyn を拠点とする同社は、2023 年に Matan Hoffmann(CEO)と Eyal Shulman(CTO)が創業しました。2026 年 3 月 16 日に、Pitango HealthTech がリードし SemperVirens と Ora Global が参加した $10.5M のシリーズ A とともにステルスを解除しました。これは 2023 年 7 月に Emerge がリードした $4M のラウンドに続くもので、累計調達額は約 $14.5M です(Staffing Industry Analysts、Skilled Nursing News、Calcalist)。同社は前年比 900% の成長と、病院、長期介護、在宅介護にまたがる「数百」の顧客を報告しています。サイトでは CareOne、Genesis、Wingate Living などの高度看護施設の運営事業者を挙げています。
Carefam は人材派遣会社ではありません。日雇い(per diem)のシフトも埋めません。埋めるのは自社の給与台帳に載る常勤の W-2 職です。また ATS でもありません。サイトは「ゼロインテグレーション」をうたっており、これは自社のシステムの中ではなく、その横で稼働するという意味です。
Recruiting スタックで採用される理由
- 汎用の時給制採用ではなく、臨床資格を前提に作られています。 CNA のスクリーニングでは、何よりも先に資格の状態、希望シフト、通勤を確認する必要があります。Paradox や Fountain のような汎用の大量採用ツールでも設定すれば対応できますが、Carefam は最初からそれを備えています。
- 自動化だけでなく、候補者も連れてきます。 ほとんどの AI スクリーニングツールは、すでに手元にいる応募者を処理するだけです。Carefam の人材ネットワークは供給そのものを増やします。介護施設のボトルネックが対応の遅さではなく応募者の少なさにある場合、これが効いてきます。
- 狙いはポストアキュート領域の定着問題です。 介護施設の CNA の離職率は、2024 年の 44.16% から下がったとはいえ 2025 年も 42.34% でした(Hospital & Healthcare Compensation Service、LeadingAge および AHCA と共同)。Carefam の 90 日間のフォローアップは、その離職の大半が起きる期間を狙っています。
料金
- 公開価格はありません。 雇用主向けページはデモ申し込みになっており、Carefam を掲載している第三者の価格トラッカーやレビューサイトも見つかりませんでした。採用 1 件ごと、施設ごと、サブスクリプションのどれで支払うのかを確認してください。答えによって、比較すべきベンチマークが変わります。
- 超えるべきベンチマークはエージェンシー手数料です。 直接雇用型のエージェンシーは通常、初年度給与の 18–25%、看護師では 20–30% を請求します(Upwork、2026 年)。BLS の中央値約 $94K のスタッフ RN の場合、20% の手数料は採用 1 件あたり約 $19K です。Carefam が採用 1 件ごとの料金なら、それを大きく下回る金額であれば勝ちです。サブスクリプションなら、年額をパイロットで実際に採用できた人数で割ってください。
- 何もしないコストは高くつきます。 NSI の 2025 年の定着率レポートによると、スタッフ RN を 1 人失うコストは平均 $61,110 です。看護師が 1 人定着すれば、ソフトウェア 1 年分をまかなえることもあります。これはパイロットを実施する根拠であって、採用 1 件あたりの計算を省く根拠ではありません。
最適な用途
3 施設以上を運営する高度看護施設、シニアリビング、在宅介護の事業者で、CNA、LPN、RN を通年で採用し、欠員を埋めるためにエージェンシー料金を払っている看護部長や人事責任者です。少人数の人事チームではすべての応募者に 1 時間以内に折り返し連絡できず、しかも応募者の母数そのものが少ない環境に最も向いています。
Carefam を買うべきでないケース: 主に必要なのが日雇いのシフト補充である場合です(それは人材派遣マーケットプレイスの仕事です)。リクルーティングチームが Workday や iCIMS 上で業務を行い、すべてのスクリーニング結果を ATS に書き戻す必要がある大規模ヘルスシステムの場合も同様です。そして、候補者データが自社システムの外に出る前に SOC 2 レポートをコンプライアンスチームが必須としている場合です。
他の選択肢との比較
- Paradox:現在は Workday の一部で、大企業向け会話型採用のリーダーです。応募、スクリーニング、日程調整を ATS と連携した 1 つのエンタープライズ導入にまとめたいヘルスシステムで、$25K–150K+ の契約を吸収できるなら Paradox を選んでください。臨床職に特化した設定と自前の候補者供給では Carefam が勝ります。
- Fountain:時給制の労働力向けの大量採用 ATS です。パイプライン全体を自社で持ち、求人広告を大規模に自社運用したいなら Fountain を選んでください。課題がワークフローではなく候補者の供給にある場合は Carefam が勝ります。
- Apploi:9,000 以上の医療機関に採用、オンボーディング、資格確認を提供しており、2026 年 1 月に Viventium に買収されました。医療向け ATS とオンボーディングのシステム・オブ・レコードが欲しいなら Apploi を選んでください。Carefam はその横に供給とスクリーニングのレイヤーとして置けます。
- Incredible Health:看護師向けのキャリアマーケットプレイスで、150 万人の看護師と 1,500 以上の雇用主を擁するとしており、2025 年後半から独自の AI 音声エージェント(Gale と Lyn)を提供しています。複数の専門領域で RN を採用する病院なら Incredible Health を選んでください。ポストアキュート領域の CNA、LPN、在宅介護職には Carefam の方が適しています。
- HeyMilo または Apriora:構造化された一次スクリーニングを採点する AI 面接ツールです。応募者は十分にいて、ATS 上で採点済みかつ説明可能なスクリーニングが必要な場合に選んでください。
臨床職の採用が月に約 5 件未満でどれも合わない場合は、SMS のテンプレートと当日中に折り返すルールを持ったリクルーターが、これらの製品の役割の大半をこなせます。監査可能なスクリーニングルールについては 候補者スクリーニング を参照してください。
注意点
- セキュリティやコンプライアンスの認証が公開されていません。 Carefam のサイトには SOC 2 レポートも HIPAA に関する記載もありません。また「ゼロインテグレーション」モデルでは、免許番号を含む候補者データが Carefam のシステム内に置かれます。対策: パイロットの前に、セキュリティ質問票への書面回答、署名済みの DPA、データ削除の条件を入手し、エージェントが患者関連データに触れることがあるかどうかを書面で確認してください。SOC 2 レポートを契約更新の条件にしてください。
- 「ゼロインテグレーション」は二重入力を意味しかねません。 スクリーニング結果が ATS や HRIS に入らなければ、人事チームが手で再入力することになり、採用レポートからも Carefam のパイプラインが抜け落ちます。対策: デモの場で、採用した候補者のレコードが ATS と給与システムにどう届くのかを具体的に聞き、手作業のステップを数えてください。その時間を ROI の試算に織り込んでください。
- ベンダーの指標は自社の指標ではありません。 「3 倍速く採用」「電話対応時間を 90% 削減」といった主張は Carefam 自身のサイトによるものです。対策: 1–2 施設で 60–90 日間のパイロットを実施し、先に自社の採用リードタイムと 90 日定着率のベースラインを記録したうえで、パイロット対象外の施設と比較してください。どの指標を使うべきかは time to fill と time to hire の違い を参照してください。
- 自動スクリーニングの法的リスクは依然として自社にあります。 AI の通話で誰が次に進むかが決まるなら、NYC Local Law 144 や同様の州法における自動雇用判断ツールを運用していることになりかねません。対策: エージェントが単独で不合格にできる範囲を確認し、免許と資格の確認は絶対条件のフィルターとして維持し、判断が必要なケースはすべて人間のレビュアーに回してください。
- 創業間もない会社で、財務基盤も小さいです。 調達額は約 $14.5M、創業は 2023 年で、事業の実績期間は短いです。対策: 解約条項付きの 12 か月契約を結び、候補者データを四半期ごとにエクスポートしてください。